次世代アプリケーション gDoc Fusion の概要

今回は、Global Graphcis が 2009 年 5 月 18 日にリリースした gDoc Fusion というまったく新しいコンセプトの電子ドキュメントアプリケーションを紹介しよう。尚、本アプリケーションの日本市場での販売は未定だ。



gDoc Fusion は、異なる形式のドキュメントを混合、アセンブル、編集、もしくは生成するまったく新しい電子ドキュメントのツールだ。操作性がとてもシンプルなので、例えばページを抽出したり、複数のドキュメントを結合してレポートを作成したりする日常の業務を瞬時に片付けることができる。そして、ドキュメントの共有、コラボレート、もしくは保存用に、業界標準の PDF や XPS 形式で出力できる。Welcomescreen_4



我々は、日々期日のプレッシャーの中で過ごしている。多くの場合、我々が使用しているアプリケーションは更なるフラストレーションの元凶にもなっている。gDoc Fusion は、この問題を解決するために開発された。



gDoc Fusion はその使い易さにより、さまざまな形式のドキュメントを合成できる大変シンプルで簡単なインターフェイスを提供し、ドキュメントの共有、印刷、もしくはコラボレーション用の高品質 PDF、XPS、もしくは Microsoft Word ドキュメントを生成する。



先ず、インストール後にデスクトップに現れる gDoc Fusion をクリックすると、WelcomeScreen が表示される。Welcome Screen には、gDoc Creator のショートカットメソッドである Quick Convert と Page View、Flick View、Document View という3種類の View が示される。



Flickview_3 gDoc Fusion は、複数の方法で PDF や XPS ドキュメントを生成することができる。Quick Convert は、Word、Excel、PowerPoint、PostScript、PDF、そして XPS ファイル形式をオーサリングアプリケーションをインストールすることなく入力でき、PDF、XPS、Word 形式に変換することができる。また、Microsoft Office Word、Excel そして PowerPoint のツールバーに組み込まれるアイコンをクリックすることで PDF や XPS を瞬時に生成できる。さらに、インストールされる各種 gDoc プリンタドライバで印刷することで、如何なるアプリケーションからでも PDF や XPS ドキュメントを生成することができる。





グランドアップでデザインされた、シンプルで調整されたユーザーインターフェイスは非常に直感的だ。単に入力ファイルを操作したい View にドラッグアンドドロップするだけで、ファイルはアプリケーションに読み込まれ、希望する View で表示される。Flick View では、スクリーン上のドキュメントのページを「はじいて」ページをめくり、アクセスしたいページを視覚的に見つけ出し、瞬時に Pave View に移動することができる。









Pageview_2Page View では、散在するツールバーの編集ツールを探さなければならない従来の PDF 編集アプリケーションとは異なり、日常の業務で通常使用する編集ツールを、カーソル位置に表示する独自のインターフェイスを採用した。これにより、ドキュメントから目をそらすことなく、編集を継続することができる。また、ドキュメントエリアを選択し、ハイライト、取り消し線、下線を付け加えたり、テキストを編集することができる。さらに、ノート注釈を加えたりしおりを追加することもできる。









Document View ほど簡単に異なる形式のドキュメントページを結合したり混合できるツールはない。Document View では、複数のドキュメントのサムネールを並べて表示することができ、異なるドキュメント間でのさまざまなページレベルの操作を行うことができる。選択されたページを、異なるドキュメントのページ間にドラッグアンドドロップすることで、たとえ異なる形式のドキュメント間でも簡単にページを移動できる。オリジナルドキュメントの形式がドロップシャドーの色で識別されるので、ページを移動した後もオリジナルの形式を識別できる。また、選択したページの切り取り、回転、抽出、挿入、削除ができる。



Documentview1_2 gDoc Fusion の View は、Page View、Flick View、そして Document View 間で瞬時に切り替えることが可能だ。 これにより、例えば Flick View で編集するページを見つけ出し、瞬時に Page View に移行し、ページ内部の編集を行うことが可能だ。



gDoc Fusion は、信頼できる共有とコラボレーション用に、長期保存用の PDF/A 形式を含む業界標準の PDF 形式へ変換できる。そして、Web サイトへのアップロード用に、さらにはサービスプロバイダへの印刷入稿用に、ファイルを最適化できる。



このように、gDoc Fusion は、平均的なオフィスワーカーが日常的に使用する範囲のツールのみをサポートし、直感的に扱うことが出来る大変シンプルで使い勝手の良いアプリケーションなのだ。gDoc Fusion の価値は、その新しいコンセプトにおける操作性にあり、既存の機能レベルの比較ではこのアプリケーションの価値は評価できない。



Windows 7 のリリースで再び注目される XPS

企業ユーザーにおける Windows Vista の不振により、Vista と同じ運命をたどってきた XPS (XML Paper Specification) ではあるが、ここに来て再び注目されてきている。



2009 年 10 月 22 日にリリース予定の Windows 7 では、Vista で導入された XPS (XML Paper Specificaiton) サポートに関する強化が組み込まれる予定だ。 次期 Windows 7 では、XPS の利点を多くのアプリケーションで使用できるようになる。いままで Vista では XPS ドキュメント関連の機能を利用できるのは、.NET Framework の Windows Presentation Foundation (WPF) を使用しているソフトウエア開発者に限られていた。Windows 7 では「 XPS ドキュメント API 」が導入され、アプリケーションソフトウエア、デバイスドライバ、およびその他の Win32 アプリケーションを作成するソフトウエア開発者も XPS ドキュメントの機能を利用できるようになる。



また Vista では、XPS のビューワアプリケーション XPS Viewer EP を別途インストールしなければならなかったが、Windows 7 では XPS ビューワはプリインストールされている。また、Microsoft XPS Document Writer プリンタがプリインストールされているので、印刷をサポートする如何なるアプリケーションからでも、簡単に XPS ファイルを作成できる。



また、Global Graphics 社の gDoc Fusion、gDoc Creator、gDoc Server 等の様に、XPS に本格的に対応するアプリケーションも出現してきている。



また、多くの企業ユーザーでは、Vista を敬遠し、その次の Windows メジャーバージョンを待ちわびており、これまでの新しい Windows のバージョンが出現した時よりも早いペースでリプレースが進むと思われる。



この様な背景により、Windows 7 のリリースをターニングポイントとして、XPS の普及が加速的に進むことも考えられる。