高速デジタル印刷からのRIP要件

高速デジタル印刷のバリアブル印刷では、1ページ毎に異なるパーソナライズされたページを高速にラスタライズして印刷することが求められ、通常ブレードサーバー上に搭載された複数RIPによる分散処理が行われております。 当社のお客様では、数RIPから200RIPを超える数のRIPを同時使用しております。ここで重要なのは、RIPコアの高速性です。RIPコアが高速であれば、当然必要となるRIP個数を減らすことが出来、システムコストを下げることが可能となります。



2つ目に重要なのは、低解像度で高い品質を提供できるスクリーニング技術です。デジタル印刷ではオフセット印刷に比べ解像度がかなり低くなるので、低解像度において如何に高い品質が得られるかが大変重要な要件となります。Global Graphicsが提供するHarlequin Dispersed Screening (HDS)は、前のブログ記事で解説したように低解像度においてもディテールの再現性が高く、更にHarlequin RIP上で使用すれば、パフォーマンスの劣化を抑えてHDSを使用することが出来ます。また2-bitや4-bitといったマルチビットのスクリーニングに高速に対応できることも低解像度のデバイスで高い印刷品質を得る上で大変重要な要件となります。



最後に重要なのは、柔軟なライセンスモデルです。 オンザフライでRIP処理しながら印刷するケースでは、RIPの処理速度が印刷の処理時間より高速であることが必達要件となりますが、必要となるRIP個数は、印刷するジョブのタイプにより変わります。 したがって、使用するRIP個数を柔軟に増やすことができる柔軟なライセンスモデルが求められます。



Global Graphicsでは、上記要件すべてにお応えする回答を用意しており、ライセンシー各社とのパートナーシップのアプローチにより日々進化しております。

Harlequin Dispersed Screening (HDS)

最近Harlequin Dispersed Screening (HDS)の問い合わせが増えているので、以下にその概要を説明することにしました。



Harlequin Dispersed Screening (HDS)は、Global Graphicsが特許を持つ第二世代のストキャステック・スクリーニングであり、主に低解像度デバイス用のスクリーニングです。 最近のデジタル印刷機ではインクジェットベースのものが増えており、印刷スピードはCTP印刷機に近い物まで出現しておりますが、印刷解像度はCTPに比べかなり低くなります。 そこで重要なのは、低解像度でもディテールの再現性が高く、高速にRIP処理可能なマルチビット対応のスクリーニングとRIPです。 HDSはHarlequin RIP以外のRIPにも単独でライセンスされており、各社各様の名称で流通しております。 



HDSは、従来のスクリーニングを上回るシャープネスを提供し、モアレ、ロゼッタ、そして絵柄との干渉パターンの心配から解放されます。HDSは、その他ストキャステック・スクリーニングにおける多くの欠点にアドレスし、ロバストで高品質な広範な印刷シーンに対応出来るスクリーニングソリューションです。



特長:
独自のスクリーン構成:HDSは、モアレが問題となるようなケース、もしくはヘアラインなどのディテールの高い再現性が要求されるケースで理想的なスクリーニングです。 HDSは、画像のシャープネスを向上し、従来のスクリーンで発生していた印刷機のレジストレーション問題を低減します(もしミスレジストレーションが発生してもAMスクリーニングの様にクリアセンターからドットセンタに突然ジャンプすることはありません)。 これら問題点の幾つかは、他のFMスクリーニングでは克服できませんでした。




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驚異的なパフォーマンス:
Harlequin RIP上で使用すれば、処理速度のペナルティ無くHDSを使用でき、他社FMスクリーニングを上回るパフォーマンスが得られます。 驚異的なスピードで高品質な印刷を提供するので、HDSはパフォーマンスの観点で業界をリードしております。



スマートなFMドットクラスタ構成で高い品質の画像を提供:
HDSは、幾つかのFMスクリーニングで経験する粒状ハイライト効果を低減します。 この画像乱れは、よく連続調画像のスムースな領域、フラットな色合い、そしてビネットで顕著になります。 HDSはランダムスクリーニング方式であり、ドットクラスタは不規則なサイズ・形状となります。 HDSアプローチは、印刷のし易さ、安定性、品質、そして印刷プロセスの予測可能性を劇的に改善します。



だれもが使えるFMスクリーニング:
Global Graphicsは、最高品質の技術をパートナーに提供することにフォーカスしております。HDSの用途は特定メーカーの特定デバイス、特定ソフトウエアベンダの特定アプリケーションに限定されません。 パートナーは、HDSをイメージセッターからデスクトップのインクジェットプリンタに至る広範な印刷デバイスで使用しております。



HDSファミリー:
HDSは、スクリーンファミリーを提供しており、印刷機器の臨界性能・特性に最適化された5種類のドットストラクチャを用意しております。HDSは"Super Fine"から"Super Coarse"に至る5種類のドットストラクチャオプションを用意しており、多くの異なる形式の出力デバイスと互換性が持てます。HDSは標準のCMYKプロセスカラー用の4色スクリーンのみならず、ヘキサクロムやフォトインク版を標準で用意しております。



インク量の削減:
使用するインク量を削減することが出来ます。FMスクリーニングなので、AMスクリーニングに比較しインク量を低減することが可能です。 これは大量印刷を行う印刷機で大変重要なファクターです。



マルチビットHDS:
1-bitの標準HDSに加えHarlequin Host Renderer SDKでい使用可能な2-bitと4-bitのHDSスクリーニングを用意しており、最近のインクジェットベースのデジタル印刷機に最適です。

Harlequin Dispersed Screening (HDS)に興味がある場合には、グローバルグラフィックス株式会社にお問い合わせください。 (sales@globalgraphics.co.jp)



EasyFlowの記事がデジタル印刷ビジネスブックに掲載

プリテックステージ増刊号のデジタル印刷ビジネスブックに、作業性を向上させるHarlequin Server RIPベースの簡単ワークフローソリューションEasyFlowの記事が掲載されました。



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EasyFlowの主な機能
● 直観的なワークフローUIデザイン
● ジョブ優先順位制御付きホットフォルダ入力
● バリアブルデータ印刷対応
● 独自のUIを通してインポジション制御
● インポジション制御を通したコンポジション
● カラーマネジメント
● サーバーとリモートクライアントでジョブプレビュー
● プリフライトチェック
● ジョブアーカイブ
● ジョブコスト見積ツール