iC3Dのシェープモデラーでさらに複雑な3Dモデルをデザイン

 iC3Dを使用すると実在しない3Dオブジェクトをコンピュータ上でシミュレーションできます。前回までに、iC3Dの2Dスピナーテンプレートやシェープモデラーを使用した3Dモデルのデザイン例を紹介してきました。今回は、ハンドルが着いた少々複雑な3Dデザインの作成方法を説明します。この方法により、以下の様な3Dデザインを作成できます。

iC3D_Sun.png

● テンプレートライブラリから「シェープモデラ」をシーンにコピーします
● バックグラウンドイメージマネージャーを開き、ガイドとなる画像をロードします。
● ガイド画像を背景にしてハンドルを除いた部分のモデルデザインを行います。

iC3D_Sun1.png

● ポイントを追加し、ハンドル以外の部分のモデルデザインを完成し、シーンに追加します。

iC3D_Sun2.png

● ハンドル部分を作成する。
● オブジェクトエディタの「プリミティブを追加」を選択し、内筒経を選び分割数(この例では、幅:16,高さ:13)を設定し、作成をクリックします。
● ガイド画像を適切な位置に移動します。

iC3D_Sun3.png

● オブジェクトエディタのポイントエディタで
ハンドル部分のデザインを行います。

iC3D_Sun4.png

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iC3Dのシェープモデラーで少し複雑な非対称3Dモデルをデザイン

 iC3Dを使用すると実在しない3Dオブジェクトをコンピュータ上でシミュレーションできます。前回は、iC3Dの2Dスピナーテンプレートで回転軸を使った3Dモデルの作成方法を説明しました。この方法によりシンプルな3Dデザインを簡単に作成できますが、水平にカットしたときの切り口が円形にならない3Dデザインを作成できません。今回は、切り口が円形にならない3Dモデルを、iC3Dのシェープモデラーを使用して作成する方法を説明します。このツールにより、バタータブのような3Dデザインを簡単に作成できます。

バタータブ作成例:
● テンプレートライブラリから「シェープモデラ」をシーンにコピーします。
● シェープモデラで新しいモデルをデザインします。
● 作成後、シーンに追加し、マテリアルライブラリから「マテリアル」を選択します

iC3D_butter_bottom.png

● 蓋は同様にして作成し、シーンに追加し、マテリアルを選択します。
● スケーリングオプションで拡大・縮小後、トランスフォーム機能で、適切な 位置に蓋を移動します。

iC3D_butter_top.png

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iC3Dの2Dスピナーテンプレートで回転体をベースに3Dモデルをデザイン

 iC3Dを使用すると実在しない3Dオブジェクトをコンピュータ上でシミュレーションできます。 前回までは、テンプレートライブラリに登録されたモデルを使用した例を説明してきましたが、今回は、iC3Dの2Dスピナーテンプレートで回転軸を使ったモデル生成方法を説明します。この方法は、最もシンプルな3Dデザインを作成する方法の一つで、垂直軸に沿って360°回転する2Dデータから3Dデザインを作成します。この方法で作成された3Dデザインは、水平にカットすると常に切り口が円形となるのが特徴です。このツールを使用すれば、ワインボトルなどの自由なデザインが可能となります。

● 「テンプレートライブラリ」から「2Dスピナー」をシーンにコピーします。
● 2Dスピナーテンプレートで新しいモデルをデザインします。
● 「厚み」を指定して、肉厚を設定します。
● 「プレビューのアップデート」をクリックし、プレビュー画像を表示します。
● 期待通りのデザインであれば、「シーンにモデルを追加」をクリックします。

iC3D_2DSupinner.png

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iC3Dを使用した販売ブース/シェルフの陳列シミュレーション

 iC3Dを使用すると実在しない3Dオブジェクトをコンピュータ上でシミュレーションできます。 今回は、販売ブース/シェルフの陳列シミュレーションを例に取りどのようなシミュレーションができるかの例を紹介します。

 多くの代表的デザインを登録したテンプレートライブラリから什器ビジュアライザーをシーンにドラッグ&ドロップし、幅と、ユニットスタイルを以下から選択します。

● シングルシェルフ
● 5段シェルフゴンドラ
● オープン冷蔵ユニット
● ガラスドア冷蔵ユニット
● ダイナミックシェルフ
● コンテナ

 以下の例は、シングルシェルフ(棚板)を選択した例です。
 これは、これまでに説明した3種類のiC3Dオブジェクトを取り込んで構成しており、すでに個々のiC3Dが存在しているのであれば、以下の3Dシェルフデザインを作成するのに5分と掛かりません。

iC3D_shelf.png

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iC3Dを使用したカートンのシミュレーション

 iC3Dを使用すると実在しない3Dオブジェクトをコンピュータ上でシミュレーションできます。 今回は、カートンを例に取りどのようなシミュレーションができるかの例を紹介します。

 多くの代表的デザインを登録したテンプレートライブラリからカートンを選択して、シーンにドラッグ&ドロップします。

● 「図面のインポートから」カットラインや折り線を含む図面をインポート(dxf, cf2)します。
● 「ラインを分割」をクリックする。
● すべてのラインを一旦カットに設定し、その後折のライン(赤)をすべて選択して、折りに設定します。 その後モデルを生成をクリックします。 
● 正面となる面をクリックし選択します。
● 「基材の編集」から使用する基材を選択します。
  ● フロントマテリアルを選択 (White)
  ● バックマテリアルを選択
  ● サイドマテリアルを選択
  ● マテリアルの厚さを指定
● 「モデルを生成」をクリックします。
● 折り線を全て選択し、折角度を90°に設定します。
※ 蓋を折りたたむアニメーションムービーを作成することも可能です。

iC3D_box_1.png

● 「シーンにモデルを追加」をクリックし、「AI」をクリックし
「ファイル」->「配置」からデザインファイルを貼り付けます。
「今すぐアップデート」をクリックします。
● PACKZからのデザインファイル取り込みも可能です。

iC3D_box_2.png

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iC3Dを使用した難包装(ピロー)のシミュレーション

 iC3Dを使用すると実在しない3Dオブジェクトをコンピュータ上でシミュレーションできます。 今回は、難包装(ピロー)を例に取りどのようなシミュレーションができるかの例を紹介します。

 多くの代表的デザインを登録したテンプレートライブラリからピローを選択して、シーンにドラッグ&ドロップすることによりiC3Dテンプレートが開き、以下の含むさまざまな設定が可能です。

● ピローのサイズ(幅、高さ)を設定可能です。
● 内容量を、軽い、ミディアム、重い、スクエアから選択できます。
● 内容物の膨らみ具合を、シームレスに調整可能です。
● トップ・ボトムシールの高さを個別に設定可能です。
● シールのスタイルが選択可能です。

① ティアノッチを、無し、V、Uから選択できます。
② ベグ穴を、無し、ラウンド、ソンブレロ、バタフライ、デルタ、LetterBoxから選択できます。
 ● 上下方向の位置、幅、高さを設定可能です。
 ● クレヌレーションの設定ができます。
③ ロック機構を、無し、Innolock、ジッパーから選択できます。
 ● 上下方向の位置を指定できます。
④ ● ベースフラップを垂直もしくは下に垂らせます。

 もし希望があれば、フラップのリアリティあるシワシワも表現可能です。

 希望の3Dデザインオプションを選択後、シーンにモデルを追加します。 そしてIllustratorもしくはPACKZからピローのデザインとなるアートワークを取り込みます。

iC3D_pillow.png

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iC3Dのライティングエディタ機能

 iC3Dを使用すると実在しない3Dオブジェクトをコンピュータ上でシミュレーションできます。 前回は、ワインボトルを例に取りどのようなシミュレーションができるかの例を示しましたが、今回は光源やレイトレーシングについてもう少し掘り下げて説明します。

 iC3Dにはライティングエディタという機能があり、ライト、バックグラウンド、カラーとエフェクトを編集できます。 以下の例では、いくつかの光源設定の例を示します。

① 光源設定が無い状態です。
② 2つのゆるい光源を設定しました。 効果は瓶やゴールドの部分の反射に反映されております。
③ 多くの複雑な形状の光源を設定しました。 強い反射効果が瓶やゴールドの部分の反射に反映されております。
④ カメラの背景の画像を右上の写真に設定しました。 よく見ると瓶の部分にその画像が反射しています。

瓶を回転させたり傾けたり出来ますが、反射の効果はオンザフライで反映されます。

iC3D_lighting_editor.png

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iC3Dを使用したガラス瓶のシミュレーションとレイトレーシング

 iC3Dを使用すると実在しない3Dオブジェクトをコンピュータ上でシミュレーションできます。 今回は、ワインボトルを例に取りどのようなシミュレーションができるかの例を示します。

① 液体の種類や液体色や透明度を設定可能です。 これは、レッドワインボトルの例です。
② レイトレーシングに対応し、ボトルのガラスやゴールドに設定されたラベル箇所にカメラ側の画像が写り込んでいます。
③ スポットカラーのゴールドをiC3DのGoldにアサインした例です。
④ ラベルは簡単に追加できます。
AIボタンでIllustratorを開き、デザインを作成、もしくは既存のデザインを貼り付けできます。 もしくは、直接AIやPDFを貼り付けできます。 PACKZとの相互運用も可能です。
⑤ スポットカラーのGold Emboss をiC3DのGoldにアサインし、さらにバンプの深さをMaxに設定し、テキスト部でエンボスを表現した例です。
⑥ その他、シャドーやリフレクションも設定できます。 背景画像や、複数の光源も設定できます。

iC3D_wine.png

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iC3D機能の概要を何回かに分けてご紹介していきます。(予告)

Hybrid Software Groupは、2022年3月にCreative Edge Software社からiC3Dを買収しました。 iC3Dは、3Dモデルを作成し、IllustratorやPACKZから2Dのデザインをインポートし、貼り付け、モックアップを作成することなく、立体的な出来栄えをコンピューター上でシミュレーションするソフトウエアです。 この素晴らしい3Dソフトウエアの機能の概要を何回に分けてご紹介していこうと思います。 

iC3D_top.png

複合機、中国国内での設計・製造要求

 パソコン、テレビ、白物家電、携帯電話などはすっかり海外メーカーにシェアを取られて久しいが、まだ国内企業が頑張っている領域に複写機やプリンタがある。これらの機器には、長い歴史をかけて醸成されたノウハウが詰まっており、スクラッチでゼロから開発することが困難な製品である。

 市場で販売されているこれら製品では、Made in Chinaとなっている製品も多くあるが、多くの場合日本で設計・開発されたものを中国で製造している製品であり、技術が流失しシェアを失った他の商品の轍を再び踏まないように技術の流失を回避してきた。

 ところが、最近中国は外国オフィス機器メーカーに中国国内での設計・開発を求める新規制についての国家規格を記した草案を発表した。読売新聞によると、同社が入手した同規範の草案では、政府などが入札で購入するオフィス設備について「(中国)国内で設計、開発、生産を完成すべきだ」と明記しているそうだ。 対象となるオフィス設備としては「主に印刷、スキャン、ファクス、コピーの一つ以上の機能を持つ機器」と具体的に例示している。したがって、複写機だけでなく、オフィス用のプリンタにも適用されるのかもしれない。同規格は「推奨」(日本産業規格(JIS)の様な)の性格を持つようであるが、中国の「推奨」は「法令法規で引用されることにより強制化される場合があり、実態上は強制に近いものになる可能性がある。

 日本の複写機メーカーが中国での設計・開発にどう呼応するかどうか判らないが、たとえ一部の技術が流失しても、複写機の中の技術の裾野は非常に広く、個人が持ち出せる技術には限りがある。そんなに簡単に中国のメーカーが新規にゼロから開発し参入できるものでもない。またサポートやサプライネットワークを新たに独自に構築し、オフィス複写機ビジネスにこれから参入したいと考える企業があるかどうかは疑問だ。