Hybrid Software Group、Quadraxis の技術を買収

 2022年12月1日、HYBRID Softwareは、3Dスキャンと画像処理の先駆的技術を開発したフランスのQuadraxis社の技術および知的財産の買収を完了しました。 Quadraxis社が破産管財人の管理下になった後、HYBRID Software社は管財人からソフトウェアのソースコードや商号を含む知的財産を取得するために落札しました。

 この買収により、Hybrid Software Groupは、3Dおよび積層造形ソリューションの提供を強化します。 Hybrid Software Groupは、Quadraxisソフトウェアを、iC3DやMet3Dなどの他の3Dアプリケーションを含む同社の幅広いポートフォリオに統合することを計画しています。

グローバルグラフィックス株式会社、page2023の出展規模を拡大

 IGAS2022の成功を受け、来年2月1日~3日まで、東京東池袋のサンシャインシティで開催予定のpage2023展での弊社出展規模を拡大することにしました。 当初page2022での実績から様子見でしたが、JITF2022やIGAS2022で顧客が展示会に戻ってきており、新しいビジネスに向け前向きに調査・検討を始めていると確信できところが大きいです。 page2023でもIGAS2022と同様にHybrid Software Group グループの業界を先導する技術を紹介したいと思いますが、出展内容は、決まり次第本ブログで公表します。

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VDP処理速度を最大化するには、PDFの最適化が必須

 如何に高速なRIPシステムでも、不適切に作られたバリアブルデーター用のPDFファイルをエンジンの定格速度で印刷するのは困難です。たとえ可能であったとしても、適切に作られたPDFを使用すれば、RIPシステムのコストをさらに低減できることは疑いの余地がありません。 そこで Global Graphics Software は、Full Speed Aheadという小冊子を作成し、バリアブルデーター印刷を高速に処理するためのポイントを小冊子にまとめ、Global Graphics Software のWebサイトから配布しています。

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 また、PDF Associationは、最適化されたPDFを作る方法を記載した小冊子の重要性に賛同し、上記小冊子をベースにデザイナーエディションデベロッパーエディションを作成し、PDF Associationのサイトから配布しています。

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バリアブルデータ処理の最適化に関するUS特許

 今回は、英国 Global Graphics Software の米国特許「“Methods and systems for organizing variable data documents including those with long repeat lengths”」 (米国特許第 11,334,303 号) に関して話をします。 この特許は、デジタル プリンターの制御システムが、複数の RIP が同時に実行されている RIP ファーム内のどの RIP にどのページを送信するかを決定し、配信を最適化する方法に関連しています。

 印刷に必要な順序でページを配信して、メモリ要件を最小限に抑え、遅れて到着するページラスターを待つために印刷機が停止するリスクを最小限にします。

 バリアブルデータ処理の効率を最大化するために、それぞれの RIP が再利用できる共通要素を含むページをできるだけ多く受信するようにします。 これにより、RIPが管理するメモリー内で、再利用可能オブジェクトのラスターをキャッシュし、再利用する効率の最大化ができます。

 デジタル印刷機は、RIP ファームから生成されるページラスターを印刷する順序で取得することを望んでいます。 しかし、これは、再利用できるグラフィックスや要素を含むページのコレクションをファーム内の同じ RIP に送信することによって、効率的に迅速に処理する経済性と競合します。 この特許は、スケジューリングの最適化と、バリアブルデータが RIP で処理される方法に関するものです。

 この方法により、必要となる RAM 容量が少なくて済むため、印刷機を製造する OEM のボムコストが削減できます。 ページラスターの準備がエンジン定格速度に追従するため、データーが不足してアンダーランエラーとなるリスクが軽減されます。 最後に、バリアブルデータ処理の効率が最大化されるため、印刷機の速度の最大化ができます。

 本情報に関する Global Graphics Software のプレスリリースは、ここをご参照ください。

ScreenPro について

 今回は、英国 Global Graphics Software の ScreenPro に関して話します。 ScreenPro は、RIPの外で実行されるインクジェット印刷機用の外部スクリーニングエンジンです。 ソフトウエアで動作し、特別なハードウエアは不要です。 前ブログで説明した PrintFlat は ScreenPro のオプションです。 Global Graphics Software の Harlequin Core RIP は、元来 PostScript® 用のRIPなので、内部にハーフトーン処理機能を内蔵しています。 しかしながら、PostScript のそれら仕様は古く、Harlequin Core では独自に内部仕様を拡張してはいるものの、マルチビットスクリーニングをサポートするには多少無理がありました。 さらに、PrintFlat の様な濃度補正に柔軟に対応し、ページ記述言語(PDL)解釈処理とレンダリング処理負荷の最適化を行い、利用可能なCPUコアリソースの中で最適化を行う為に(特にワンパスの高速インクジェット印刷用に)RIPの外でスクリーニングを行うScreenProが開発されました。 事実、Global Graphics Software のSmartDFEでは、RIPの数とScreenProの数を柔軟に設定できます。

 また、ScreenPro には、インクジェットに最適化された Advanced Inkjet Screens (AIS)が用意されており、印刷媒体により最適化された以下3種類のスクリーンが選択できるようになっています。

Mirror : ブリキ缶やフレキシブルパッケージなどの吸収性が低く、乾燥に時間がかかる媒体や濃いメタリックインクによる印刷に適しています。
Pearl : Pearl は吸収性の高い媒体上で自然なイメージを表現するのに最適。チェーニングやストリーキングといった問題に対処することを主な目的としています。
Opal: MirrorとPearlの両方の特徴を組み合わせたものです。


尚、これらは、1-bitのみならず、2-bitもしくは4-bitのマルチレベルスクリーニングに対応できます。

また、もしこれら3種類のスクリーニングで期待される結果が得られない場合は、Global Graphics Software ではカスタムスクリーニングデザインサービスも提供しています。

評価されるPrintFlat

 今回は、英国 Global Graphics Software の PrintFlat に関して話します。 PrintFlatは、RIPの外で実行されるインクジェット用の外部スクリーニングエンジンであるScreenProのオプション機能であり、出力画像の均一性を向上させ、インクジェット出力から不要なバンディングを除去するソフトウエア(ハードウエアは必要ありません)です。 インクジェットヘッドモジュール間のバラツキや特定インクジェットヘッドモジュール内での濃度バラツキを補正するので、特に複数のインクジェットヘッドモジュールを多用するワンパスの高速インクジェット印刷機では重要な技術です。 尚、PrintFlatは、2018年、2019年にINTERTECH TECHNOLOGY AWARDSを受賞し、2020年にはQUEEN'S AWARDSを受賞しました。

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 さらに2022年、米国特許商標庁から「Systems and methods for printer density compensation and stability」 (特許 11,167,549) に関する米国特許を取得しました。 この特許は、PrintFlatの基盤となる技術に関連しています。

尚、PrintFlat技術は日進月歩で進化しており、最新のPrintFlatは、従来のPrintFlat技術からななり進化しております。

IGAS2022成功裏に終了!

 皆様方のご支援のおかげをもちまして、IGAS2022を成功裏に終えることができました。 当該ブログで御礼申し上げます。
展示会の期間中に多くの方々から、このブログを読んでますとか、私を知ってますとかのお話をいただき、少し驚いております。 また、最近ブログの更新をサボっているとかのお叱りを受けました。 どうしても忙しい時は、更新する時間がなくなってしまいます。
やっと海外から来ていたHybrid Software Groupのエグザクティブも本日までに全員帰国し、やっと一息ついているところです。 まずは、弊社ブースを訪問されグループ企業の技術にご興味を持っていただいた方々へのフォローを進めておりますが、その後ブログの更新を行ってまいりますので、少々お時間を頂戴いたしたくお願い申し上げます。