XPS、OpenXPS そして ECMA-388 として標準化
本年 7 月 20 日に ECMA TC46 委員会(業界をリードする 21 の企業・組織が参加)が約2年の歳月をかけて進めてきた XPS (XML Paper Specification) 形式の ECMA 標準形式が Ecma-388 として制定された。この標準形式は、OpenXPS (Open XML Paper Specification) と呼ばれ、Microsoft が開発した XPS 形式とは明確に区別されている。ここで、特筆すべきは、OpenXPS は Microsoft が開発した XPS 形式とは互換では無いということだ。相違点に関しては、以下のサイトで説明されているので、そちらを参照されたい。
http://blogs.msdn.com/xps/archive/2009/07/16/hello-ecma-388-1st-edition.aspx
さらに、特筆すべきは Windows 7 で(すくなくとも当初)サポートされるのは、XPS 形式であり OpexXPS 形式ではないということだ。Microsoft は現時点では、OpenXPS のサポートに関して、如何なるアナウンスもしていない。Microsoft は TC46 委員会のメンバーであるが、OpenXPS 仕様の制定時期が Windows 7 で採用するには遅すぎたと言っている。
TC46 の参加メンバーは一様に、OpenXPS 仕様のサポートに積極的だが、本格的な普及は、標準の OpenXPS 形式を出力するドライバが OS レベルでサポートされるまで、もしくは Office 等のディファクト スタンダード アプリケーションから直接 (Save as OpenXPS 等で)に生成できるようになるのを待つことになるのかもしれない。もしくは、デジタルカメラが JPEG XR (Standardized in ITU-T Rec. T.832 and ISO/IEC 29199-2)をサポートすることが、この形式の普及に拍車をかけるかもしれない。
この標準形式 Ecma-388 の仕様は、以下のサイトからダウンロードできる。
http://www.ecma-international.org/publications/standards/Ecma-388.htm
コメント