萩さん日記
デジタル印刷と電子ドキュメントの新潮流
FM スクリーニング



今回は FM (Frequency Modulation) スクリーニングについて話をしよう。AM スクリーニングでは、ドットのサイズにより階調を表現しているのに対し、FM スクリーニングでは、分散され不均一な形状を持つより小さなドットの密度により階調を表現している。FM スクリーニングは、ドットゲインに関して高い制御が求められるので、CtP の普及にあわせて(フィルム出力後のアナログ作業が不要な為)普及してきた。FM スクリーニングでは、AM スクリーニングと異なり、スクリーン角度・線数といったものが存在しない。したがって、異なるスクリーン角度を持つ複数のスクリーンを重ね合わせることにより発生するモアレやロゼット、スクリーンと絵柄との干渉パターン発生の心配が無い。前々回のブログで説明したように、AM スクリーニングでは、気になるモアレパターンを回避するために、各版のスクリーン角度の間で大きな角度差が求められた。しかしながら 6 色のヘキサクロムとなると、十分なスクリーン角度をとることが難しくなる。そこで、スクリーン角度の概念が無い FM スクリーニングが用いられる。



また、FM スクリーニングでは、印刷ジョブ内部のディテイルの再現性が高く、使用するインク量を削減することができ(10% ~ 20%程度)特に新聞業界ではコスト削減効果が期待でき、ミスレジストレーションが発生しても AM スクリーニングの様にクリアセンターからドットセンターに突然ジャンプすることがなく、ジャギーや線切れが発生せず、中間調におけるドット間の接続によるトーンジャンプが発生しないというメリットがある。しかしながら、FM スクリーニングではより小さなドットを用いるため、通常ドットゲインが大きく、出力品質は印刷機の臨界性能やメディアに対して大変クリティカルである。Kodak (Creo) 社の Staccato の SQUARESpot のようにレーザースポットを四角形にしたり、均一でエッジの立った露光により変動要因の影響を受けずらいドットを採用する等、高い印刷性能が求められます。一方、スクリーニング技術側からは、印刷機器の臨界性能・特性に最適化された様々なドットストラクチャが開発され用意されている。



以下に、AM と FM スクリーニングにおけるディテイル再現能力の違いを示す。



※ 画像はクリックすることで拡大できます。



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代表的な FM スクリーニングの一つに、Global Graphics の Harlequin Dispersed Screening (HDS) がある。HDS は Global Graphics の特許技術である Stochastic スクリーニングである。業界を代表する多くの企業で広く採用されている。HDS には、スクリーンファミリーが含まれており、標準の CMYK 4 色のプロセスカラーとスポットインク用のバージョンと、ヘキサクロムもしくはフォトインクデバイス用のバージョンがある。また、HDS には、以下5種類のドットストラクチャが用意されており、さまざまな印刷プロセスとメディアに対応できる。



HDS Fine (HDS微細):
見事なドットストラクチャにより、大変スムースで画像粒状性の低い印刷を提供する。





Hds_4



HDS Medium (HDS標準):
中間調領域でわずかに大きなドットストラクチャを持ち、中クラスの商業印刷もしくは出版で用いられます。





Hds_5



HDS Coarse (HDS粗い):
いくぶん大きなドットストラクチャを持ち、印刷のし易さを追求します。微細なディテイルを再現することが困難な印刷機で用いられます。





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HDS Super Coarse (HDSスーパーC):
大きなドットストラクチャを持ち、更に印刷のし易さを追求し、画像のハイライト領域における再現性に優れます。解像度で 1,000~1,600 DPI の低・中クラスのイメージセッターやプレートセッターで用いられます。





Hdsc_2



HDS Super Fine (HDSスーパーF):
Ink-Jetデバイスの様に、ピクセルレベルでの再現性に優れたデバイスに適します。カラー/モノクロのレーザープリンタ、インクジェットプリンタで用いられます。



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