PDF のネイティブ処理は革新的な新技術?

Adobe PDF Print Engine は、透明効果など複雑なデザインやエフェクトを含む PDF ファイルを印刷機器で迅速、高品質に出力する技術だ。この利益は、基本的に PDF をネイティブに処理するようにすることで、得られるようになった。



ネイティブにという意味は、PDF 処理の過程で、中間形式に一度変換せず直接処理するということである。従来 Adobe 社の CPSI では、PDF を処理する過程で、一度中間形式である PostScript 形式に変換してから処理していた。この処理フローの欠点は、PostScript 形式が透過をサポートできないところにあった。したがって、透過を含む PDF をそのまま処理できなかった(分割・統合が必用であった)。ネイティブに PDF を処理することにより、中間形式に変換する手間がなくなり、PDF を高速に処理できるようになった。



PDF のネイティブ処理は、革新的な新しい技術の様に思うかもしれないが、果たしてどうであろう。実は Harlequin や Jaws といった RIP では、開発初期の段階からネイティブに PDF を処理しており、革新的な新技術ではなく、この PDF のネイティブ処理から得られる利益はかなり昔から得られていたのである。

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