欧文フォント エミュレーションとは

印刷ジョブを RIP により処理する時、フォント データが埋め込まれておらず、また RIP 側環境にも当該フォントが存在しない場合、結果として印刷プロセスを続行することが出来ない問題が発生する。



この種の問題を回避する為に、プリフライトを施行し、フォント データが印刷ジョブ内部に適切に埋め込まれていることを事前に検証したり、フォント データを埋め込むことが仕様要件である PDF/X 形式に変換して入稿したりすることが通常行われている。一報、最近話題の XPS 形式の場合には PDF とは異なり、フォント データが必ず埋め込まれている必用があり、この種の問題は PDL アーキテクチャ上発生しない。



Global Graphics の最新 Harlequin PLUS Server RIP v8.0 では、2007 PIA/GATF Intertech Technology Award を受賞した「欧文フォント エミュレーション」機能が搭載されており、欧文フォントが見つからない場合、適切な代替えフォントが自動的に作成され、テキストはオーバフローすることなく、文字間隔、太さ、文字幅が適宜調整されて、印刷プロセスを止めることなく継続することが出来る。



通常、PDF の場合には、フォント データが埋め込まれていない場合、代替えのメカニズムが機能し、フォントの代替えテーブルを参照して代替えしたり、Panose エントリにより、もっとも適当なフォントに代替えしたりしている。しかしながら、このメカニズムによる代替えでは、RIP 環境で使えるフォントの中で、最もそれらしいフォントに代替えするものであり、結果としては受け入れられない印刷物となる可能性も否定できない。



Global Graphics の「欧文フォントエミュレーション」は、時間が限られたアプリケーションにおける、ワークアラウンドとしてとても価値がある。

コメント

非公開コメント