理解されていない最新RIPの内部処理
Global GraphicsはRIPサーバー、印刷機の中に組み込まれるRIP、もしくはRIPアプリケーションの中に組み込まれるRIPコアの開発を行い、主に印刷機メーカーにライセンスしてきた。 RIPは、大変複雑で高度なソフトウエアであり、印刷機で必要となるラスタイメージを入力されるPDFやPostScriptといったPDL(ページ記述言語)から生成する印刷機の処理性能や印刷品質を決定づける中心的なソフトウエアモジュールである。 しかしながら、その内部処理の実態はあまり理解されていない。 多くの場合、各印刷機メーカーのカタログでは、印刷機エンジン/インクの仕様やRIP外部で行えるページレベルの操作性だけに終始しているケースが多い。 通常RIPコアでは、入力されるPDLをラスタイメージに変換する過程でカラーマネージメント、スクリーニング処理が行われる。 これら処理はRIP外部で行われることもあるが、RIP内部で行うことにより多くのメリットがある。 たとえば、外部のスクリーニングを使用する場合には、RIPは8-bitもしくは16-bitのコントーンラスタイメージを生成するが、RIP内部でスクリーニング処理を行えば、直接1-bit(2-bit or 4-bit)のスクリーニング付きのラスタイメージを直接生成できるので、高い処理性能を実現できる。 またオブジェクトベースでスクリーニングやカラーマネジメントを切り替えることも簡単にできる。 また最近ではバリアブルデーター処理をRIP内部で行えるようになり、非常に高いバリアブルデーター処理をRIPコアレベルでできるようになった。さらにRIP内部の処理はマルチスレッド対応となり、多くのCPUコアを有するPCを有効に使用することができるように改善されてきている。 このように優れたRIPを使用し、最新のRIP内機能を有効に使用することで、OEMの印刷性能を飛躍的に高めることが可能となる。
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