Global Graphics, 新製品Directを発表

GLOBAL GRAPHICS、高速・大判・高解像度対応の次世代デジタル印刷機を駆動する新しいクラスのソフトウェアを発表

• Direct™ は印刷ジョブがプリントヘッドのコントローラボードを直接ドライブすることで、かつてないスピードとイメージ品質を両立し、デジタル印刷機の可能性を拡大
• Global Graphics初の完全統合型製品
• Industry 4.0のテレマティクスに対応し、デジタル印刷機コントローラとMISシステムとの統合をサポートし、完全に自動化された印刷ソリューションの一部となれるように設計

 ケンブリッジ(英国)、2020/4/28:Global Graphics Softwareは、 高速、大判、高解像度対応の次世代デジタル印刷機向けの新しいクラスのソフトウェアを本日発表しました。

 Directは、ラスタデータをプリントヘッドコントローラボードに直接転送する新しいグラフィックスパイプラインです。ディスクへの書き込みを行わないため、イメージ処理時間を大幅に短縮し、大量データの取り扱いを容易にし、印刷時間を短縮します。

 Global Graphics SoftwareのプロダクトマネージメントVPであるEric Worrallは、次のように述べています。「Directは、新しい視点を提供します。Directはデジタル環境向けにゼロから設計されており、あらゆるデジタル印刷機に対応できます。印刷サービスプロバイダや印刷機メーカーは、多くの場合現在行われているフレキソや平版印刷機用のワークフローからの転用が必要なくなります。私たちは、データとイメージ品質に関する特に難しい要件から開発を着手しました。もし難しい課題をすべて解決できれば、要件が厳しくない環境には適切なハードウェアを選んでスケールダウンできるからです。」

 印刷業界におけるデータレートの向上:印刷解像度の600dpiから1200dpiへの移行に伴い、データ量は4倍になっています。速度は1分あたり最大1000フィート/300メートルまで高速化され、印刷の幅は最大13フィート/4メートルにまで及びます。インクジェット印刷機において、最大7種類の液滴サイズを使用できるマルチレベルスクリーニングを使用し、拡張色域インクを使用して従来よりも多くのインクチャネルが使用されるようになりました。

 Directワークフローには、将来の印刷業務で必要となるかもしれない機能への柔軟性が最初から備わっているので、印刷サービスプロバイダや印刷機メーカーはすでに実施した印刷機に対する投資を無駄にしません。印刷機の性能向上は、データレートの向上だけではありません。たとえば、静的なワークフローから完全に変更できるワークフローへの移行のような将来的な要件に合わせて印刷機をリエンジニアリングできる能力が含まれます。

完全に統合されたパイプライン
 DirectにはGlobal Graphics Softwareの複数のテクノロジが統合されています。ワークフローに投入されたジョブは、新しい画期的なソフトウェアであるStreamline Direct™により、RIP処理を最適化するために調整できます。RIP処理は、世界最速のRIPエンジンであるHarlequin Direct™が行います。最適な品質と速度とを両立する場合は、受賞歴のあるScreenPro Direct™とPrintFlat™でスクリーニング処理を行います。Directは、Global Graphicsの子会社であるMeteor Inkjetのプリントヘッドドライブ用のコントローラボードとソフトウェアのほか、サードベンダーの汎用コントローラボードとも統合できます。

 Global Graphics Softwareは、OEM顧客との協業を通して、デジタル印刷エンジニアリングにおいて特に困難な課題へのソリューションを開発してまいりました。そしてDirectは、印刷業界トップクラスのブランドから依頼された課題への取り組みから生まれました。

 Worrallは続けてこう語ります。「イメージのパイプライン処理を可能な限り高速化するには、各コンポーネントに関する確かな知識とアクセスする手段を持ち、パフォーマンスを絞り出すことが重要です。これは、すべてのコンポーネントを制御でき、使いこなせる場合にのみ可能となります。Global Graphics Softwareは、サードパーティサプライヤに対し機能や知識を求める必要はありません。すべてのコンポーネントのすべてのコードにアクセスできるというユニークなポジションをこの市場で確立しています。」

 印刷サービスプロバイダおよび印刷機メーカーにとってのメリット
Directが印刷サービスプロバイダにもたらすメリットは、処理速度とイメージ品質の改善です。RIP時間とスクリーニング処理の時間が大幅に短縮されるため、大量のバリアブルデータが含まれる複雑なジョブであっても生産性を改善できます。

 Directは、完全に自動化された印刷ソリューションの一部となれるように設計されております。インダストリ4.0のテレマティクスに対応しており、PLCとMISシステムとの統合をサポートするので、問題が発生した場合は、品質検査システムなどの印刷ラインからのフィードバックに基づき、自動的修正を支援することが可能です。

 Directを採用すれば、印刷機ベンダーは社内チームでソフトウェアを開発する労力を節減でき、早期に市場へ製品をリリースすることができます。Directは、完全なバリアブルデータの要件に最初から適合しているため、メーカーはそれよりも要件の低い(静的または混在データ)ジョブに低価格なPCハードウェアを使用することができます。オンザフライでRIPを実行し、メモリ内のイメージデータを印刷機のコントローラボード用にストリーミングするので、事前にディスクに向けてRIPする時間を省けます。巨大なイメージストレージに大量のデータを保存する必要はありません。

プラットフォームのサポート
 Harlequin DirectおよびScreenPro Directはクロスプラットフォーム対応です。WindowsとLinuxをサポートし、Intel i9、Xeon、AMD Ryzen Threadripper CPU向けに最適化されています。いずれも、Meteor NozzleFixテクノロジと組み合わせることができます。 ScreenPro DirectをMeteor Mixed Modeと組み合わせることで、静的データとバリアブルデータ(部分的なバリアブルデータ)が混在する市場向けのハードウェアのコストを低減できます。

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